CSGOの日本チャンピオンのAbsoluteがRiotの新作FPS「Valorant」に活動タイトルを移すという発表をした。 このValorantというのは、もともとRiotがProject Aと呼んでいたもので、 CSGOのような5v5の爆破モードに、OWのようなヒーローシステムを浅く組み込んだもののようで、 カウンターストライクの元プロなどがすでにアルファテストに招待されており、概ね好評を得ている。 swagというCSGOのプレイヤーも先日、CSGOをやめてValorantに移ることを報告したばかりだった。
お知らせ
— Team Absolute (@TeamAbsoluteJP) March 2, 2020
AbsoluteはCSGOの活動を休止し、#VALORANT への移行予定を発表いたします。
これまで多くのご支援ご声援ありがとうございました。
追加情報に関しましては準備が整い次第、お知らせさせていただきます。
引き続きAbsoluteをよろしくお願いいたします。
今朝ちょうど、Valorantのリリース日時や、今までより踏み込んだ詳細が明かされたため、 界隈は少し盛り上がってきているが、大発表はこの時を待っていたことだろう。 つまり、かなり前からチーム内では決まっていたということだ。 Lazの配信では、CSGOが日本ではマネタイズが難しいということへの不満(半ば絶望)や Project Aへの移行も考えているということをかなり前から語っていたため、 こうなる可能性はあると思っていた。
おれはAbsoluteがもともと好きではなく、 特にLazが嫌いで、彼もおれのことが嫌いということで負の意味で相思相愛なのであるが、 なぜ嫌いかというと、「ただ強ければよい」ということを真面目に言ってしまっていて、 そうなると日本に彼らがいて、勝ち続けることがただの害でしかなくなってしまうからだ。 日本でトップのチームであれば、強いことだけでなく果たすべき責任があるだろう。 日本のCSGOがマネタイズ出来ないのは、同じくそのスタイルでやり続けてきた先達たちのせいでもあるが、 Absolute自身のせいでもある。 傍から見ていると、世界はおろかアジアでも一位になることが難しいとわかりきってるチームが、 「おれたちの価値は強いことだ」と言ってはばからない状況は、日本のCSGOにとって 単なる停滞にしかならないから、害悪だと思っていた。 そういうことを言っていたのでめでたく負の相思相愛になったというわけだ。 彼らからすると、弱いやつが何言ってるんだという気持ちなのだろうが、 その考えが身を滅ぼしたといえる。 Ignisは、一刻も早くAbsoluteに引導を渡す必要があったが、 それには失敗し、今後チャンスもなくなった。
今後日本のCSGOはどうなるか。 当然、冷えっ冷えになる。 他のチームにとっては大きなモチベーションダウンとなることは否めず、 おそらく解散になるか、同様にValorantへの移行になるだろう。 JPCSはこれにて終了である。
まるで自爆テロだ。 日本という資源のない国にとってエンターテイメントは今後耕していかないといけない 産業なのだが、そこにあるリソースは限られている。 その中で日本の「可能性」はAbsoluteに多大な投資をしてきたわけである。 それに対して「おれたちは強いから投資されて当然である」と言い続けて、 最後には「投資の額が少ないからもうやめます」と言ったのがAbsoluteと考えれば、 いかに罪深いことなのかがわかると思う。 可能性の種を食いつぶしただけだからだ。 宴などでにわかに盛り上がってきたところに水を差したという見方も出来る。
いずれにしろ、彼らにはもうチャンスは与えられないと思う。 現実的なことをいうと、彼らは新しいゲームで頂点を狙うにはもう年齢的に厳しいし、 Valorantにあった能力を持っているとも限らない。 彼らが今頼っているのは、ValorantがCSGO-ishなゲームであるという事実だけだ。 なにより致命的なのは、彼らがCSGOを好きでやっていたという事実だ。 そんな人間が、金にならないからCSGOをやめて、今後伸びそうな他タイトルに移ったところで、 長続きするとは到底思えない。
予告しておくが、彼らは早晩解散すると思う。