AIMの低センシ有害論

AIMを良くするにはセンシを下げた方がいいと言われるが、かなり疑わしい言説なのではないかと思うようになってきた。

なぜセンシを下げた方が良いと言われるかというと、スティックの動きが照準の動きに影響しにくいからだ。だから、特定の場所に照準を精密に合わせにいくというのであれば、センシを下げた方が良いというのは真である。

実際には敵は動くし、撃ち合いにかけられる時間は極めて短い(0コンマの世界)。従って、センシは高い方が有利(特にパッドでは)という話になるのであるが、そもそもセンシが低すぎることはAIMにも悪影響を与えるのではないかと思い始めている。

デュアルゾーンモードと矛盾

追いAIMするということを考えた場合、低センシだと必要以上にスティックを倒す必要がある。デュアルゾーンモードでは、スティックを倒した時の加速度が大きくなるから、これは却って追いAIMしにくくなる可能性がある。加速度の影響は積分だからだ。逆に高センシであれば、相手の微細な動作には微細なスティック動作で追従出来るから、加速度増大の影響が少なくなる。一言でいうと、低センシではデュアルゾーンモードに矛盾してしまうということである。

AIMは照準を移動させる作業ではない

BYCM_KUNがいうとおり、AIMというのは照準を相手に合わせに行く作業ではなく、画面の真ん中にあることが保証されている照準に相手を合わせる動作だ。こうすることで「現在どこに照準があるか」を考える必要がなくなり、変数が1つ減り、問題が簡単となるという理屈だ。

照準が秒間1センチしか動かない超低センシを仮定すると、AIMは、「照準を合わせに行く」動作にならざるを得なくなる。なぜかというと、プレイヤーが本来感じるべき視点移動よりも不自然に遅いからだ。この場合、プレイヤーは自分の操作するキャラクターになりきることは出来ず、結果として本来の意味でのFirst-Personは出来なくなる。

実際に自分にとって視点を左X度から右X度(Xの例: 30)に移動させるのにどのくらいの速さが必要かということを考えてセンシを決めるべきだと思う。必要以上に低いセンシは、却って自然なAIMを阻害するからだ。照準を目でゆっくり追えるような低センシではなく、コントロール不能なほど高いセンシでもないというちょうどいいところを探っていく必要がある。いずれにしろ言いたいことは、AIMを改善するために低センシにしようは短絡的すぎるということだ。

低センシだとAIMが却ってしにくいという根拠は以上の2点だが、そもそも論として、AIMは別にピッタリと止める必要はない。一番大事なのは高さで、これは常にHSを狙っていくべきだと思うが、HSしてるならば多少のズレはレレレ撃ちなどをしながら撃ってる途中に補正が効く。これはスナイパーのように一発一発が重いキャラクターには適用出来ないが、スナイパーにしても射撃は投機的である。100%命中は不可能なので、絶対に当てないといけない場面はあるものの、大抵の場合はそこそこの精度で撃てればいい。それに、スナイパーの攻撃はダメージが大きいので、外したとしても牽制にはなっているのだ。

総括

街中で道行く人をAIMしてみよう。これにより、自分の視点がどのくらいの速度で動いているかということがわかるはずだ。おそらくこれは、人それぞれであるが、若い方が速いはずだ。そしてその速さと、スティック動作を自然に連動出来るセンシを探そう。