うまい人の動画を見ていて気づくことがあった。それは、撃ち始めてからマガジンが切れるまでほとんど動かず撃ち続けていることだ。撃ち始める時にはエイム完全に合っていて、それからトリガーを引いている。
一方でおれは、撃ちながらエイムを合わせていることに気づいた。撃ち終わってもリロードすればまた撃てるのだから、ダメージの総量を稼ぐにはとにかく撃って当てた方がいいのではないかと考えるのは自然だが、オーバーウォッチというゲームのことを考えた時は、初弾からマガジン一杯に全弾ヒットさせる方が価値があるということに気づいた。それを説明したい。
まずはオーバーウォッチに無関係な一般論から。
(1) 撃つということは弾切れに近づくということだ。弾切れを起こせばリロードが発生して隙が生まれるから、撃つということ自体が自分の死にも近づいている行為だということだ。ULTの場合は顕著だがメインウェポンについても、相手としては撃ってくれた方が嬉しいのだ。
(2) 自分からは照準が見えるが、相手からは見えない。だから、自分から見ると相手が動いたとしても少しはダメージを与えられるように撃ちながらエイムを合わせたいのだが、むしろ相手からすると、弾を外してくれた方が自分が狙われてることに気づけるからありがたい意味すらある。また、相手が外したという事実がすでにあるから、撃ち勝てる可能性が高くなり、強く反撃出来る。相手としては初弾から当てられた方が逆に嫌なのだ。
(3) 初弾で当てられた場合、大抵の敵は逃げようとするが、心理的にふつうは後ろに逃げようとする。なぜならば、ほとんどの武器は距離をとればダメージが減衰するように作られているから、出来るだけ距離をとろうと考えるからだ。実際は横から狙われているかも知れないので、横に逃げる方が良いかもしれないのだが、音からこれを瞬時に判断することは難しい。こういう動きをする敵に対して追いかけながらエイムし続けることは比較的簡単であり、自分は多少の調整をするだけで当て続けることが出来る。うまい人は、相手の退路を絞ってから撃ってるからまっすぐに全弾ヒット出来るのだ。
次にオーバーウォッチ特有の事情。
(4) オーバーウォッチは、回復スキル・アイテムが豊富なFPSだ。例えばヒーラーがチームにいるとかなり死ににくいし、一回撤退すればライフを満タンまで回復させることはたやすい。だから、極端なことをいうと、8割削ることには意味はない。正確には全く意味がないというわけではなく、相手を引かせただけでも効果はあるのだが、8割削るのと殺すのとでは雲泥の差がある。なぜかというと、そいつを殺すことによって他の敵も殺しやすくなるからだ。よくあるのが、仲間が3人くらい連続キルされたら仲間のリスポーンを待つ間に嬲り殺しにされるパターンだ。こうすると、永遠に3人が嬲り殺しにされることになり、チームが詰むこととなる。だから、殺し切ることは大変価値があることなのだ。仮に自分が殺しきれなくても、他のメンバが容易にフィニッシュ出来るまで持っていければそれで仕事はしたこととなる。だから、射撃はマガジン一杯を1単位として考えるべきであり、一発一発のヒットミスにはさほど価値がないと考えるべきなのである。
まとめると、
- 初弾を当てることが重要
- 撃つならばマガジン一杯を全部ぶちこむ
ことがオーバーウォッチでは大切となってくる。BFやCODでは初弾を外したとしてもどの道先にヒットさせれば撃ち勝てるため、話は違ってくると思う。あちらのゲームでは予測撃ちなども有効だが、オーバーウォッチではほぼ意味ない。
おれのキルレはソルジャーやトレーサーでまだ1.5-1.6程度であり、まだまだNoobと言ってもよい。キルレ2になるためには間違いなく、技術的にワンランク上に上がる必要があり、おそらく「エイムが合うまで撃たない」「撃つならば全弾当てる」ということを気をつけながらやることが求められていると考えている。殺しやすくなるということは裏を返せば死ににくくなるというということでもあり、少しの改善によって急激にキルレが伸びる性質があるはずである。(例えばn倍殺しやすくなれば死にやすさが1/n倍になると考えればキルレには2乗で効くと考えることが出来る。しかし直感的に、実際にはもっと極端なはずである)