ゲーム配信者にとって、どのプラットフォームでやっていくかというのは悩みの種かと思いますが、それについて今回は語っていこうと思います。
まずはTwitchというのがどういうプラットフォームなのか説明します。
Twitchの利点
まず、Twitchの利点から話します。ゲーム配信に限っていえば、Twitchは視聴者を集めやすいプラットフォームだと思います。その理由は、ゲームに特化しているため、同じゲームをカテゴリ化して、お互いに視聴者が行き来する仕組みがあることと、ホスティングなどの仕組みで視聴者をシェア出来る仕組みがあることです。Twitchでオーバーウォッチをしていた時は、海外の人がちょくちょく見に来るということもありました。私がTwitchでやっていた時には、配信をすれば50人は固く、100人いくこともありました。
Youtubeでは、このような仕組みは存在しないため、ライブをしても、自分のファン以外は見に来ないです。CSGOをしてもせいぜい10人くらいしか見られないのが現状です。
Youtubeの利点
TwitchではなくYoutubeでゲーム配信をする利点は、ライブアーカイブが無限に残るということや画質に上限がないというのはありますが、実用的にはあまりメリットがないと思います。どの道ゲームライブのアーカイブなんか最新のものしか見られないし、ゲームに限っていえば画質なんかもTwitchで十分です。むしろ、動画投稿に軸足があって、ライブ配信はおまけに過ぎないという点にあると思います。
Twitchでは、主な収入源はサブスクライブとビットになります。従って、プレイを続けないと収入はなくなります。一方でYoutubeでは、GAAラジオのような情報発信系は当然として、ゲーム動画に関しても過去に遡って見られる傾向があります。これは、Youtubeが、視聴者を共有する仕組みはない一方で、視聴者がチャンネル内の動画間を移動しやすく設計されているためです。例えば、視聴後のオススメ動画などです。あれは、視聴者の特性に合わせて適切なものをアルゴリズムによって選択して、提示する仕組みです。Youtubeではその視聴がどこからやってきたものなのかわかるのですが、GAAラジオでは、他のGAAラジオの視聴後に推薦されてきたというものがベースとして増え続け、たまにバズってるものは他の人の動画からの流入が多いという特別な場合です。
従って、Youtubeはうまくいくと、検索流入メインで一ヶ月記事を書かなくてもページビューが安定するブログほど質は高くないですが、ある程度の不労所得になり得ます。特定のゲームに結びついていると、そのゲームが終わったあとは見られなくなってしまうかも知れませんが、エイム技術などより汎用的な情報については、より長い期間見続けられる可能性があります。
一方でTwitchは一生プレイし続ける必要があります。これは大きな違いだと思います。
本質的な違いはどこにあるのか
TwitchとYoutubeの本質的な違いは、
- Twitchでは、ゲームコンテンツが主人公であり、配信者はそれを盛り上げる兵隊に過ぎないということ
- Youtubeでは、配信者が主人公であり、その周りにコンテンツがあること
だと思います。
Twitchの本質
Twitchでは、「それってBANなの?」という理由でBANされたという話がよくニュースになります。これは、Twitchが、ゲームを守るために行っていることと考えることが出来ます。彼らにとってゲームコンテンツのイメージを出来る限りクリーンに保つことは生命線なのです。だから、少しおっぱいが出過ぎてるとか、Fワードを言ったとか、そういう些細な理由でいきなりBANするのです。これは、視聴層の多くが子供であることも考慮されていると思います。
以前に有名配信者のGさんが、Twitchの有名配信者(日本のプロゲーマーとか)は言いたいことも言えずに抑圧されてるというような旨を言ってたかと思いますが、私はそれは正しいと思います。Twitchでは、にこにこしたお面をかぶったままゲームを楽しくすることが求められます。そうやって、このゲームは楽しいものなんだよと演じ続けることが至上命題なのです。配信者はその対価としてTwitchというゲーム配信に限っていえば最強のプラットフォームを利用すること、そこから収益を得ることをトレードしています。
ここに、息苦しさがあり、どの配信者も大差ないという現象が実際に生まれます。また、視聴者もゲームを主人公に考えているため、自分が求めていないゲームにスイッチすると、途端に視聴者が減ったりします。Twitchで何時間も配信を続けている人を見ると、ゲームに囚われていて、つらそうに見えることもあります。
Youtubeの本質
Youtubeでは、主人公は配信者です。有名YoutuberのステハゲのようなことをすればTwitchでは100%BANになりますが、実際に彼はBANされていませんし、広告も剥がされてもいません。ファンがいて、視聴されているコンテンツなのであれば、それは質が高いのだろうという論理が背景にあると思います。
その代償としてYoutubeは、マネタイズが非常に難しいという欠点もあります。Twitchでは少なくともパートナーはともかくアフィリエイトは一瞬で到達すると思いますが、Youtubeのマネタイズ基準である登録者数1000人、12ヶ月で4000時間視聴というのは、特に登録者1000人を超えるのは、今のYoutubeではそう簡単ではありません。
しかし逆にいうと、Youtubeの論理として、その難関を突破してきたファンの多いやつは質の高い動画を投稿してるはずだし、出来ない雑魚には一切広告をつけないからどうでもいいという立場をとれるという意味もあります。Twitchは、優良チャンネルかどうかによらず、パートナーでない場合でもツイッチ自身が広告費を稼ぐために必死に広告を出し続けているから、どんなチャンネルであろうとも同じ基準で扱わないといけなくなっています。その広告自体がゲームに根付いたものだから、ツイッチとしてはゲームコンテンツはたまた業界自体を必死にクリーンに保とうとするわけです。
ブログサイト向けのアドセンス広告もそうですが、Youtubeは門戸を狭くして質を上げる戦略をとっています。だから評価されたいなら質の高いコンテンツを作り続けなさいというメッセージを投げています。私は、こちらの方が健全なことだと思うため、ブログの広告もモバイルゲームの広告(Admob)も動画投稿・LIVEもすべてグーグルのもので統一しています。また、こう統一することで収益を俯瞰しやすくなるという利点もあるため、もしブログなど他にコンテンツがある人は、Youtubeの方が向くかも知れません。
結論
結論としてはどうかと思いますが、TwitchとYoutubeのどちらを選ぶべきか、向いてるかは、人それぞれだと思います。
本当にゲーム配信しかしない、圧倒的なスキルがあるなどの理由で余裕があって、常に楽しく出来るなどの条件があれば、私はTwitchがフィットするように思います。本当に普段のゲームプレイをただ垂れ流すだけで成立するのがTwitchの良いところだとも思います。あと、英語が話せる人はTwitchは良いと思います。日本で閉じたコミュニティにしなければ、爆発的なチャンスがあるプラットフォームです。ただ、圧倒的なスキルがあって英語も話せるWantedOWなどは大した人気もないので、見てて視聴者を愉快にさせるキャラクターが必要なのだと思います(例としてはxQcとかCalvinとか)。
一方で、Twitchでライブ配信をしてYoutubeで動画投稿をしようという考えは、うまくいかないと思います。うまくいってるのはごくごく一部の有名人だけで、それでもTwitchの成功からするとうまく行ってるうちに入るのか微妙なラインだったりします(例としてはDafranなど)。従ってもし動画投稿をするのであれば、全部Youtubeに振り切った方がいいと思います。編集というのは時間はかかりますが、やってみるとなかなか楽しいものなのでチャレンジしてみてください。